2024年4月から始まった、NHK連続テレビ小説『虎に翼』。
日本初の女性弁護士で、裁判官を務めた、三淵嘉子さんをモデルにした、オリジナルストーリー。
困難な時代に、まだ、女性に認められていなかった、法曹界の道を切り開いていくという、リーガルエンターテイメントです。
第10週目となり、結婚・出産・戦争・家族の死、数々の困難を乗り越えてきた、寅子は、いよいよ、再び法曹界へと、足を踏み入れることになりました。
新たに出会う仕事や、職場の人々、そして、大学の同窓生との再会といった、新しい世界へと、進んでいきます。
今回は、第10週の、あらすじ・レビューをまとめましたので、再起した、新しい寅子が、どのように活躍の場を広げていったのか、見逃した方も、ぜひ、読んでください!!
\この記事からわかること/
★『虎に翼』 第10週サブタイトルの意味 ★『虎に翼』 第10週あらすじ・感想 ★『虎に翼』 第10週感想まとめ・今後の展開予想
『虎に翼』の第10週サブタイトル「女の知恵は鼻の先?」の意味は?
「女の知恵は鼻の先?」(おんなのちえははなのさき)とは…
似ていることわざに、「女賢しゅうて牛売り損なう」がありますが、このことわざは、そういえば、「虎に翼」の第1週のサブタイトルでしたね。
日常的には、「鼻の先」だけを使うことのほうが、多いかも?
「鼻の先で笑う」なんかは、相手を見下して、ふんと笑う、とか、「目的地はすぐ鼻の先にある」は、すぐ近く、目の前という時に使います。
また、目先の考え、あさはかな知恵、なんていう意味でも使われています。
要するに、浅いとか、近いとか、ちょっと見下した、感じの時に使うので、正直、あまり、いい意味や、ホメる場合には、使わない言葉です。
でも、失意のどん底から、立ち上がった寅子が、再び、法曹界へ飛び込むわけですから、浅い考えや、目先のことだけでは、できることではありませんよね。
女性は、大学で勉強することも、社会へ出ることもなかった時代は、知恵に乏しい、世間知らずというレッテルを貼られていたのでしょう。
でも、寅子の「個人としての尊厳を失うことで(女性が)守られても、大きなお世話である」の一言は、「国民は、急な法改正に戸惑う」という意見を持っている、神保教授より、よほど長い目で、先を見ています。
『虎に翼』の第10週のあらすじ
【 再び、法曹界へ 】
戦争も終わり、何もかもを失った日本。
新しい憲法も、公布され、人々は、新たな時代へと、一歩を踏み出しました。
寅子は、父や兄、夫を戦争で失い、自分が、家族を養わなわなければならないことや、弟の直明を、大学に行かせたい思いを胸に、再び、法曹界に足を踏み入れる覚悟となりました。
そして、優三さんとの約束、「トラちゃんが後悔せず、心から人生をやり切ってくれること」
これは、絶対に守りたい!!
第10週の始まりは、優三さんの死と向き合い、新しい憲法に希望を見出した、優三さんとの、思い出の河原です。
それは、第1回目の最初のシーンでもありました。
戦争の爪痕が色濃く残る街の中を、寅子は、気持ちを新たに、司法省人事課に、裁判官採用願いを提出しに、向かいます。
そこで、出会った、やたらとフレンドリーな「ライアン」こと、久藤頼安が、人事課に案内しようとしますが、どうも、うさんくさい。
寅子に、「サディー」という、あだ名まで付けます。
とりあえず、寅子は、人事課長を訪ねますが、そこにいたのは、ふかし芋を食べようとしていた、桂場さん。
桂場さんは、ふかし芋を食べ損ねたから?けげんそうな顔で、「君か?」と。
寅子は、「私を、裁判官として、採用してください!」と願います。
鼻の先に、芋の皮を付けた、桂場さんは「勝手に(荷物を)置くな」、「なぜ、君を採用しなければならんのだ」と、寅子に厳しい言葉をかけますが、しかし、以前の気持ちを取り戻した寅子は、負けてはいません。
渋る桂場さんに、久藤頼安が、「採ってあげなよ」と、後押しします。
裁判官としての採用は、叶いませんでしたが、ついに、寅子は「司法省民事局 民法調査室」に、配属となりました。
【 仕事 】
いよいよ、初出勤。
民法調査室の扉を開けると、そこにいたのは、小橋。
そう、明律大学の同級生で、女子部の演劇をつぶそうと、じゃまをして、よねさんにケリを入れられた、「発芽玄米」の男子学生。
はぁ・・まじか…でも、しかたない。
寅子は、ここで民法改正に携わることになりました。
しかし、上司となった、久藤頼安からは、「思ったより、謙虚なんだね」と言われ、一度逃げたいという思いから、自分らしさを出せずにいました。
【 花岡との再会 】
そんな時、いつも座っているベンチで、花岡と再会します。
花岡は、故郷の佐賀県から、東京調裁判所に戻り、食糧管理法違反の事案担当として、仕事をしていました。
花岡も覇気がなく、やせている様子。
しかし、仕事上の、悩みを打ち明けられた花岡は、「どうなりたいかは、自分で選ぶしかない」と、優しく、寅子に言葉をかけます。
そのころ、民法改正審議会が開かれていましたが、政治学の権威で、桂場の恩師でもある、神保は保守的な考えを持ち、女性の地位向上に対して、慎重な考えでした。
女性の権利向上を、説いている穂高教授とは、真っ向から意見が対立し、議論は続けられていました。
会議の休憩中、寅子は、穂高教授から、法の世界に引きずり込んで、不幸にしてしまった、と謝罪されます。
寅子は、「不幸」という言葉に反応し、苛立ちます。
その穂高教授の言葉と、花岡からの励ましで、本来の「私」に戻った、寅子は、「よりよく生きていくことに、不断の努力を…」と神保教授をはじめ、出席者全員に向け、発言をします。
そして、民法の一部は改正され、成立となりました。
しかし、そんな時に、「花岡の死」という、衝撃な知らせが、飛び込んできたのでした。
『虎に翼』の第10週の感想
優三さんの死と、向きあった河原。
第1話の冒頭のシーンが、ここからつながっているとは、思ってもいませんでした。
脚本家の吉田さんの脚本、演出など、制作スタッフの構成力がみごと。拍手~!
思わず、あ~っと、息をのんでいました。
同時に、このドラマが、新しい場面に変わり、回転する舞台のようでしたね。
その演出通り、この週は登場人物も、舞台も、大きく変わりました。
いきなり、フレンドリーで、海外の事情にも詳しいが、どうも胡散臭い、久藤頼安。
政治学の権威で、穂高教授とは意見が対立する、帝大の神保教授。
明律大学の同期、「発芽玄米」の小橋との、再会。
新しい出会いと、懐かしい出会いで、これからの、寅子の活躍を、期待したいですね。
そして、穂高教授に、「君を不幸にしてしまった」と言われた、寅子から久々に出た、言葉…
はて?
これです!!寅子と言えば、この「はて?」の一言と、首を傾けるポーズです。
これを待ちわびていた、視聴者の方も、大勢いたのでは?
学生のころから、疑問や納得がいかないときに出てくる、この言葉とポーズが、「猪爪寅子」であり、寅子自身を、掻き立てるものでしたね。
それとともに、「はて?」にとても敏感に反応した、桂場さんの表情も、クローズアップされました。
セリフはなかったものの、桂場さんの表情からは、
でた!!寅子の「はて?」
と、いったところでしょうか?
やはり、この一言で、自分自身に、スイッチが入った様子。
「私は好きでここに戻ってきたんです」と啖呵を切られた、穂高教授はうろたえますが、桂場は「ある意味、背中を押してやれたんじゃないですかね」と、少し笑みを浮かべながら言いました。
桂場も、寅子の再起を待っていたということです。
いつも、冷たく突き放す桂場さんですが、かといって、完全に突き放すわけでもなく、理解を示すわけでもなく…
これは、「獅子の子落とし」という、「獅子は我が子を千尋の谷に突き落とし、よじ登った強い子だけを育てる」という、中国のことわざを、桂場さんを通して、表現しているのでしょう。
「虎に翼」のタイトルも中国から来たことわざなので、そこにも、ひっかけているかもしれませんね。
とにかく、穂高教授のおかげ?で、本来の寅子に戻りました。
しかし、花岡の死は、寅子にも、法曹界にも、大きな衝撃でした。
この事件は、今後、法曹界にどんな、影響を与えるのでしょうか?
『虎に翼』の第10週の「女の知恵は鼻の先?」感想まとめ・今後は?
今週から、「裁判官編」となった、「虎に翼」。
新たなキーマンの登場や、舞台が法曹界になったことで、難しい言葉も次々に、出てきました。
ホームドラマから、リーガルドラマへ。
ここからが、本当の「寅子」の、本領発揮です。
しかし、今週の「民法改正審議会」の内容は、今、繰り広げられてる、「夫婦別姓」の議論とほぼ、同じように聞こえます…
なんとなく、今の日本国民の意見を、反映しているドラマだなあと、感じる…
そこはさておき、今までも、女性が法律を学ぶ道を開拓したり、女性初の高等試験に合格したりと、不断の努力(戦争や結婚・出産で休んだけど…)をしてきた、寅子ですが、今度は社会に向け、本領発揮をしてくれると期待しています。
残念ながら、花岡もなくなってしまいましたが、このことを、重く受け止めていける、法曹界となってほしいですね。
今回は、「虎に翼」の第10週のあらすじと感想でした。
これからも、アップしていきますね。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
では、また~(^_-)-☆
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