「虎に翼」で、寅子たち学生たちがよく通う、甘味処「竹もと」。
みんなが食べているあんみつがおいしそうですね。
そして、まじめで堅物の裁判官で、手ごわい先輩の桂場等一郎も、「竹もと」のお団子が、とても好物。
実はこの「竹もと」には、実際のセットデザインのモデルとなっている実在の店舗がありました。
東京都神田にあるその名も「竹むら」。
今回は、その「竹むら」と、主人公・猪爪寅子のモデルである三淵嘉子さんが学生の頃に実際に通ったお店もご紹介します!
『虎に翼』の甘味処・「竹もと」
「竹もと」は名物のあんみつやお団子など、当時の若者が好んでいたであろうスイーツが人気のお店。
勉学に励む、寅子たちがひとときの安らぎを求めて通う甘味処で、学生たちは、あんみつを食べながら、時には、新入生の勧誘の劇について話し合ったり、ハイキングの計画のために男子学生も一緒に訪れたり…
見合いに着ていく振袖を買いに行くために、寅子とはるさん(お母さん)が待ち合わせしていたのも、ここ「竹もと」でしたね。
そして、寅子が明律大学へ入るために猛反対をしていた、はるさんと堅物の裁判官・桂場等一郎がバトルをして、はるさんが入学を認めたの場所でもあります。
そういえば、堅物だけど甘党の桂場さんは、よくここのお団子や、ふかし芋を手に持っています。
よく、食べ損ねていますが…
この「竹もと」でのシーンは、茨城県つくばみらい市のワープステーション江戸で行われていますが、その店内デザインは東京神田に実在する、老舗甘味処「竹むら」がモデルとなっているようです。
『虎に翼』の「竹もと」のモデル1・「竹むら」
学生たちがよく集まる「竹もと」の外観と内装のスタジオセットは、東京都千代田区にある、老舗甘味処「竹むら」がモデルとなってデザインされています。
JR御茶ノ水駅、神田駅、淡路町駅、小川町駅とたくさんの最寄り駅があり、抜群の立地。
甘味処「竹むら」
住所:東京都千代田区神田須田1-19
創業:1930年(昭和5年)
メニュー:揚げまんじゅう、あんみつ、みつ豆、ところてん、アイスクリームなど
1930年創業ということは、100年近く営業されている老舗。
店舗は都選出歴史的建造物となっていて、入母屋造りで2階の欄干に竹と梅模様が彫られ、軒下に木製の提灯が下げられていて、その提灯には「竹邑」の表見も見られます。
創業当時、周辺にお汁粉を提供するお店がなく、店主が「おいしいおしるこを提供したい」との思いで創業されました。
まもなく、太平洋戦争が起き、一帯は焼け野原になりましたが、神田界隈は戦災を逃れた地域だったため、奇跡的に昔ながらの建物が残り、創業当時のレトロな姿でたたずんでいます。
文豪で食通だった、池波正太郎も足繁く通い、著書「散歩の時に何か食べたくなって」にも登場しています。
また、ドラマや映画にも登場し、なかでも「ラブライブ」というアニメの主人公の実家「穂むら」の外観のモデルの舞台となったことから、若い作品のファンがお店を訪れるようになりました。
現在も、北海道産小豆を原料にして、自家製餡をつくられ、向かいにある「いせ源(あんこう鍋)」、「ぼたん(鳥すき)」などの名店での食後のデザートとして人気です。
虎と翼の時代設定は、1935年ごろから始まっていますが、ドラマの「竹もと」もその当時の雰囲気を再現していますね。
外観や内装も、現存している「竹むら」によく似ていますし、明治大学も近いです。
『虎と翼』の「竹もと」のモデル2・「銀座若松」
実際の三淵嘉子さんは、学生時代にはどこかのお店によく通っていたのでしょうか?
「裁判官 三淵嘉子の生涯」(潮出版社)には、女子部時代からの仲良し4名と、放課後に甘味処「銀座若松」によく通っていた様子が描かれています。
三淵嘉子さんは「銀座若松」のあんみつが大好物だったそうで、よくここに通っていたため、体重が増加したと著書には書かれています。
「銀座若松」
住所:東京都中央区銀座5-8-20
創業:1894年(明治27年)
メニュー:あんみつ、お汁粉、かき氷
「銀座若松」は明治27年に、銀座で最初の汁粉屋を始められ、130年にわたり営業を続けてこられました。
そして、ここ「銀座若松」が、あんみつの発祥のお店で、昭和5年に誕生しています。
三淵嘉子さんが、明治大学専門部女子部法科に入学したのが1932年(昭和7年)だったので、まさに新しくできたばかりの、新感覚スイーツ「あんみつ」を仲良し4人と楽しくおしゃべりしながら、青春を謳歌していたのではないでしょうか?
ここも、素材の味を大切にした、こだわりが詰まったメニューが並ぶお店です。
しかし、残念なことにビルの建て替えに伴い、現在地での営業は2023年12月30日で終了されています。
当時の三淵嘉子さんたちに思いをはせながら、食べたかったですね(;_:)
現在は、店舗の移転先や新規店舗について、検討をされていろようますので、近い将来、また名店のあんみつがいただけるのではないでしょうか?
『虎に翼』の甘味処「竹もと」のまとめ
寅子たち学生が足繁く通い、憩いの場だったり、議論する場だったり、お母さんのはるさんと裁判官の桂場さんがバトルしたりと、物語の重要な場として登場する、甘味処「竹もと」。
これには、実際に営業されているモデルとなる店舗がありました。
残念ながら、実際に三淵嘉子さんたちが足繁く通っていた、「銀座若松」は現在営業はされていませんでしたが、つい近年まで残っていました。
どちらも、昔ながらの味を守っていたり、建物が当時のまま現存したり、日本の文化を継承している、素敵なお店でした。
今回は、物語に登場する甘味処「竹もと」と実際に三淵嘉子さんが通っていた「銀座若松」について、調べてみました。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
今後も、虎に翼の情報を発信していきます!
では、また~(^_-)-☆
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