2024年NHK連続テレビ小説『虎に翼』。
日本初の女性弁護士で、裁判官を務めた、三淵嘉子さんをモデルにした、オリジナルストーリー。
困難な時代に、まだ、女性に認められていなかった、法曹界の道を切り開いていくという、リーガルエンターテイメントです。
すっかり有名人となった寅子は、アメリカの家庭裁判所を視察。
帰国した寅子は、ますます多忙を極めます。
仕事が順調な寅子ですが、一方で、家族とは溝が深まるばかり。
寅子へ向ける周囲からの目も、少しずつ変化していきます。
順調に歩んでいるように見えた寅子の仕事も家庭も、少しづつ歪んでいく第15週のあらすじ・感想を、まとめました。
見逃した方も、もう一度、振り返りたい方も、ぜひ、最後まで読んでください!!
\この記事からわかること/
★『虎に翼』 第15週サブタイトルの意味 ★『虎に翼』 第15週あらすじ・感想 ★『虎に翼』 第15週感想まとめ・今後の展開予想
『虎に翼』の第15週サブタイトル「女房は山の神百石の位?」の意味は?
「女房は山の神百石の位」(にょうぼうはやまのかみひゃっこくのくらい)とは…
女性が「山の神」として崇められる様子を表したもの。「百石の位」という部分は、非常に高い位を持つことを意味します。
女性が非常に尊い存在であり、神聖視されること。
「虎に翼」では、女や女房というものが、蔑まれたことわざが並んでいた、サブタイトルでしたが、ここにきて、奥さんがとても大切であるという言葉が出てきました。
今回の「女房」は花江ちゃんのこと?
今週は、花江ちゃんなくては、猪爪家は成り立っていなかったし、また、寅子も優未のホントの姿もわからないままでした。
激怒しながらも、ホントのことをカミングアウトしてくれた花江ちゃんは、神ですね。
『虎に翼』の第15週のあらすじ
【 アメリカ視察 】
昭和26年、アメリカの家庭裁判所の視察を終た寅子は、サングラスにハイヒール、ワンピースといった、かなり人の目を惹く、派手な姿で帰国。
猪爪家のみんなも、横断幕を作り、寅子の帰宅を待っていましたが、仕事場に寄っていたために、寅子の帰宅は遅くなりました。
待ちわびていた家族に、寅子はアメリカ土産を渡します。
花江には、高級美容クリームと英語の料理本、子どもたちには、お菓子と英語の本。
「花江ならそれぐらい読める」、「わからないことは辞書で調べること。これで、世界をどんどん広げていってちょうだい」と、英語で書かれた本を渡します。
困惑顔を見せる、花江や子どもたち。
アメリカで刺激を受け、張り切る寅子とは裏腹に、猪爪家では、小さな違和感が重なります。
【 猪爪家の取材 】
寅子は、雑誌でプライベートや後輩へのメッセージなどの、取材を受けることになりました。
仕事と家庭の両立、家族の協力、家族からの評価を取材されますが、普段、寅子が家事をしていないことや、家族との対話ができていないことが伝わります。
いつのころからか、子どもたちは、花江の前ではのびのびと、寅子の前ではおりこうさんで過ごすようになっていました。
【 ラジオ出演 】
そんな中、多岐川と最高裁判所長官・山本(矢島健一)とともに、ラジオ番組に出演します。
そこで、女性の社会進出について、はっきりと考えを述べますが、長官へのあてつけと受け取る人も出てきます。
さらに、法曹界の世界を目指す女性たちとのインタビューでは、「あなたたちは恵まれているんだから、頑張らないと」と、上から目線の発言に、周囲も寅子を見る目に変化が表れます。
【 寅子切りつけられる? 】
寅子は、ある離婚調停を担当します。
不貞行為した妻の瞳(美山加恋)に対し、離婚の意思が変わらない夫。
離婚を拒否したい妻は、女性の味方になってくれるはずの寅子に、希望を見出しますが、自分の希望が叶えられず、寅子に恨みを持ち、ナイフを持った瞳に、襲われます。
周囲の人に取り押さえられ、未遂に終わりました。
【 寅子が新潟に異動 】
そんな時、判事昇進とともに、新潟地家裁三条支部への突然の異動命令が出ます。
寅子を必要としている多岐川は、激怒。
ラジオ出演際の、長官の「家庭裁判所には女性にこそふさわしい場所」という、女性適正発言に、寅子が批判したことへの仕返しであると抗議します。
しかし、異動を決めたのは、他でもない、桂場。
【 花江激怒 】
寅子は、花江と直明に、新潟への異動を伝え、優未と二人で行くことを言うと、二人からは反対されます。
花江から「寅ちゃんは何も見えていない、なんにもわかっていない」と言われ、家族のために休まず必死に働いてきた寅子は、逆ギレ。
それに対し、花江は「そういう態度よ!!」と大激怒。
さらに、「優未のこともわかってない、寅ちゃんが見ているのはホントの優未じゃないの」と言い、泣き崩れます。
直明から、「優未は甘えたい気持ちをこらえて必死でいい子を演じていた。お姉ちゃんの顔色をうかがって、いい子のふりをしている。手のかからないおりこうさんを求めていなかった?」と言われます。
一夜にして、見ている世界が変わってしまった寅子。
周囲の反対もありながらも、もう一度母親として再起を誓い、優未をつれて、新潟へ向かうことにしました。
『虎に翼』の第15週の感想
冒頭から、濃い化粧に、派手なワンピース、そしてサングラスで、「ハ~ィ!!」と、登場。
当時は、アメリカへ行くということが、特別なことであり、「新時代の開拓者」や「世の娘さんたちの希望の星」などと、寅子をますますおだてることとなりました。
仕事にがんばってきた寅子は、確固たる猪爪家の大黒柱になったけど、その見返りに、家族との溝は深まるばかり。
些細な「ん?」が積み重なり、感情的な行き違いが大きくなり、優未や甥っ子の直人・直治も、寅子の前では「スン」となっていました。
31点だった優未の算数のテストでも、31点を84点に改ざんしていることを、しっかり見れば、すぐにわかったはずなのに、それもスルー。
「復習をすれば次は100点だからね」と、見たつもり・励ましたつもりになっていました。
そんな状況を見かねた、花江の口からは「寅ちゃんが見ている優未は本当の優未ではない」という、衝撃的な言葉が出ましたね。
花江の「そういう態度よ!」と、寅子へ本音をぶつけたのは、家族として、親友として、寅子と優未、猪爪家全員を守りたい花江の心からの叫びに見えました。
直明の読み上げるかるた、「塵も積もれば山となる」「知らぬが仏」は、猪爪家の些細な「ん?」の積み重ねと、仕事に邁進している寅子に対しての演出ですね。
しかし、嬉しいことも!
寅子の新潟への異動は、ラジオ出演の際の、長官への反論の仕返しではなかった!
寅子に一人前の裁判官として、キャリアを積ませるための、桂場の判断だったのですね。
桂場さんは、寅子の裁判官としての資質を評価しつつ、裁判所の面々の後ろ盾の現状に甘んじることなく、今後のキャリア形成のための土台作りを新潟で経験してきてほしいという、桂場の「愛」あふれる人事でした。
最初は、「女が男と肩を並べるのは無理だ」「あきらめた方がいい」「なぜ、君を採用せねばならんのだ?」などなど、法曹界に飛び込もうとする寅子に、何かと批判的な桂場さんでしたが、本当は、寅子のことを、しっかり見て、適切な道へ導こうとしていたんですね。
実は、最初から好意的で応援をしてくれていた、穂高先生より、桂場さんの方が、寅子にとって恩人だったかもしれません。
寅子が、切り付けかけた時に、助けてくれたのが、「発芽玄米・小橋」だったのは、ちょっと嬉しかったですね。
『虎に翼』の第15週の「女房は山の神百石の位」感想まとめ・今後は?
アメリカから張り切って帰ってきたものの、寅子の知らないところでは、事態が悪化していました。
優未の本当の姿を知ったり、「佐田さんの言動は短絡的よね」「ただ吠えればいいものじゃない」という言葉を聞いてしまったり、離婚調停の妻からは、危うく刺されそうに。
寅子が思いもしていなかった、寅子への批判が相次ぎました。
次週からは、新潟に舞台が移ります。
なにが悪かったのか…理想に向かって走ってきた寅子も、一度は立ち止まる時が来たかもしれません。
優未との再出発、新潟での新しい人々との出会い、新天地での仕事…
寅子に様々な経験を積んでほしいと、新潟に送り出してくれた桂場の、期待にも応えたいところです。
あまり張り切らず…焦らず…
新潟でも寅子らしさで、がんばって欲しいですね。
今回は、「虎に翼」の第15週のあらすじと感想でした。
これからも、アップしていきますね。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
では、また~(^_-)-☆
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