好調な視聴率が続く、NHK連続テレビ小説「虎に翼」。
今回で第110作目となる、歴史ある連続テレビ小説です。
このドラマのタイトル「虎に翼」の意味、気になりますよね~?
虎に翼とは、中国の歴史書のことわざで、”強いものがいよいよ勢いづく”という意味だそうです。
今回は、そのタイトルの意味を紹介していきます。
実は、主人公・寅子の名付けにも、「寅年生まれ」だけではない、意味がありました。
こちらをおさえて、ドラマをより一層楽しみましょう
ぜひ、最後まで、読んでください!!
『虎に翼』のタイトルの意味
「虎に翼」…一瞬、どんな意味??というようなタイトルですが、”虎に翼”とは中国歴史書のことわざです。
虎に翼=強い力を持つものに、さらに強さが加わることをたとえた言葉。
野生動物の中でも、屈指の強さを誇る虎に、空を舞う翼まで生えたら大変なことになります。
ただでさえ、強いのに、手の付けられない強さとなりますね。
ちなみに、これらは「虎に羽」や「虎に角」と表現されることもあります。
どちらも、強い者がさらに強くなることの表現となります。
では、「虎に翼」という言葉はどのようにして。生まれたのでしょうか?
虎に翼のことわざの由来
「虎に翼」は、もともとどこから生まれたのでしょうか?
古代中国の思想書、「韓非子」(かんびし)に書かれています。
そこには、「虎のために、翼を作ることなかれ」とあり、これが虎に翼の語源となったようです。
韓非子(かんびし)とは?
中国戦国時代の法家である「韓非」の著書。
韓非は紀元前280年~233年に活躍した中国の思想家です。
かなり、昔の人が書いた本のようですが…
本来、人間は利己的な存在であるというドライな人間観から、法律や刑罰を、政治の基礎だと説く思想の集大成と分析とも言える内容で、現代でも組織のリーダーが参考にできるエッセンスが多い。
引用:みずほ銀行
このように、現代社会でも活用されているようです。
現代において、「虎に翼」の使われ方は、ネガティブな使われ方はしませんが、韓非子の中では、虎に翼を与えるなといったように、否定的に書かれています。しかも、続いて、「虎に翼があれば、村を襲い、人を食らうだろう」とまで書かれています。
もともとは、愚か者に権力を与えたら、虎に翼を与えるようなものだという、ネガティブな意味で用いられていました。
虎に翼の類義語
虎に翼の、似たような意味の言葉として、「鬼に金棒」「弁慶に薙刀」「駆け馬に鞭」などがあります。
鬼に金棒
ただでさえ強い者に一層の強さが加わることを例えた言葉です。
別の表現としては「鬼に鉄杖」(おににてつじょう)などと言うこともあります。
弁慶に薙刀(べんけいになぎなた)
「弁慶に薙刀」とは、強力な者が一層強くなることの例えです。
ただでさえ強い弁慶が、得意する薙刀を手に入れ、さらに強力になることの表現です。
弁慶は、平安時代末期に活躍した源義経の家臣の1人で、怪力の人物として知られています。
この弁慶は薙刀を得意とし、薙刀を手にすれば敵う者などいなかったそうで、この弁慶の強さから来た言葉となります。
駆け馬に鞭
勢いのある者がさらに勢いを増すことを意味します。
走っている馬は、非常にスピードが出ており人の足では到底追いつけません。
その状態の馬に鞭を打つと、さらに加速していきます。
その様子から、生まれた言葉です。
『虎に翼』の「寅子」にも意味あり
主人公・猪爪寅子は、大正3年(1914年)の寅年に生まれました。
モデルとなった三淵嘉子さんも、大正3年の寅年生まれ。
大正3年は、「五黄(ごおう)の寅年」と言われ、ドラマでも、寅子(ともこ)と名付けられています。
「五黄の寅」とは、中国に伝わる民間信仰「九星気学」のなかの、「帝王の星」と言われる強運を持った「五黄土星」と、十二支の中で最も強い運勢を持つと言われる「寅年」が重なった年のことで、36年に1度の周期で訪れます。
この年に生まれた人は非常に強い運勢を持つと言われ、特に女性は強運の傾向が強いと言われています。
モデルの三淵さんも、「五黄の寅年」の生まれで、「トラママ」と呼ばれたことあり、そこから「寅子」が名前の由来となりました。
『虎に翼』のタイトル・名前のまとめ
このように、強運の星のもとに生まれた寅子は、少し世間知らずで自信家の面もありますが、それでも人の性格や考えを否定することなく、個性豊かな仲間たちや、運命と変えていく人たちから影響を受け、弁護士として、裁判官として、成長していくのでしょう。
まさに、仲間や先輩たちが、寅子に”翼”を与えたのだと思います。
これからも、波乱万丈な物語となるでしょうが、立派になって、「虎に翼が生えたような」飛躍と活躍を期待しましょう。
今回は、「虎に翼」のタイトルに込められた意味や想い、主人公・寅子の名前の由来について調べてみました。
ちょっとした勉強モードになりましたが、何かに役立ててくださいね。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
では、また~(^_-)-☆
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